サーベイ
フロリダでの作業
船の見方もFLに来るたびにレベルアップしている事は、間違いないと実感している。
多くのブローカー(セールスマン)や、船体サーベイヤー、エンジンサーベイヤーと一緒に作業しているうちに、いろんな事を感じる。
今回で3回一緒に仕事している、Mr.サーベイヤーは若いですが、とても細かく隅々までチェックししてくれます。今後のアドバイスをレポートに書いてくれるので、日本に着いた後のメンテナンスにも十分役に立ちます。
エンジンサーベイヤーは65才ぐらいだと思う。
Mr.CATと言ってもいいぐらい、FLでも有名なエンジンサーベイヤーです。
もちろん、エンジンのことは十分に理解してチェックしてくれ、淡々と自分の仕事をこなしていきます。
彼は・・・
1. 大きなブロワー(扇風機の代用)で、自分に風が当たるようにセットし、工具を近くに広げます。
2. エンジンをチェックし、・漏れ・ゆるみ・錆・その他、細部にわたり調査します。
3. 各メーターの取付け、排気温度計、海水温度などコンピューターに出てこないデーターをメーターに取り付ける。
4. パソコンを繋ぎ、ここでエンジンを始動する。アイドリングで海に出るまでの間、彼はコーラとビスケットを食べて、エンジンルームに籠りパソコンと睨めっこ。
5. 海に出たら彼がメモに「1000rpm」と。各メーター、パソコンを見てデーターに書き留める。徐々にスピードを上げ、MAXまで行い、彼の走行時エンジンデーターは終わる。
次にサーベイヤーが巡航スピードで、ステアリングを左右に切ってラダーの動きをチェックする。
その後、V-バースなどのビルジを見て、パッチングフレームの剥離やスラスターの固定状況を確認する。
と、書くには簡単だが、見ているとかなり勉強になる。
このくらい、このBOATを多くの目で見てあげる。
悪い所をリストし、次のオーナーにその事を伝える重要な役割だ。
日本ではまだ全くこのシステムが無い!!
だから売った後にトラブル『騙された』 『購入後、予定外の費用が掛かった』など。
売り側との良い関係が持てるわけが無い。
このシステムがあれば、買ったオーナーも快適に乗れ、サーベイレポートを基にオフシーズン
中に修理をする。 時間がある時に修理をすれば、いろんな事がスムーズに流れていく。
少なくとも自分がこのシステムに近ずける様に、売っていくつもりだし、これでないとダメだと思う。(エンジンルームはサウナ状態!汗だくになります!)
私の知る限り、日本のブローカーは輸入を簡単に考えて、『〇%で輸入できますよ!』と、軽く言っている。
私の場合と全く違う。全てに立ち会い、責任を持って日本に輸入する。それに対しての〇%のコミッションを頂くわけです。
サーベイレポートは6〜10時間以内に、メールで報告が来る。実に早い。
それを基に、ブローカーとの打ち合わせを行い、修理費用を算出し価格交渉を行う。
そして、キチンと修理をし日本へ送りだす。
タフでないとできない仕事です。